Z-1・NFP型

Z-1 4kg

 

Z-1 20kg   NFP 18kg

使用温度範囲上限:Z-1型 60℃、NFP型 50℃

  • 良質なエチレングリコール(Z-1型)やプロピレングリコール(NFP型)を主成分とし、防錆剤、防腐剤などを添加した安全に配慮した熱媒体です。
  • 各種の金属材料に対する防錆に優れています。錆の発生を抑えるため、機器の耐用年数が伸びます。
  • 水との混合で濃度調整が簡単に行なえます。
  • 非引火性で消防法上の危険物に該当しません。
  • NFP型は良質なプロピレングリコールおよび防錆剤・防腐剤を成分として食品添加物公定管理書記載物質のみで構成されています。
※ 成分として可燃性物質を含んでいますが、水分を添加して引火性がない状態にしてあります。貯蔵時あるいはブラインとして使用時に は、燃焼することはありませんが長期間火気にさらされると水分が蒸発し、燃焼することもあります。火気に対しては注意を払ってご使用ください。

熱媒体一覧
製品名 ナイブライン®
Z-1型 Z-1型 NFP型
製品コードNo. 263500 182910 225030
価格(税別) ¥9,500 ¥21,000 ¥21,000
主成分 エチレングリコール プロピレングリコール
内容量 4kg 20kg 18kg
長所
エチレングリコール単体に比べ金属に対する耐食性に優れる
エチルアルコールに比べ取扱いが簡単
濃度調整が容易
引火点がない
PRTR法の対象外

短所
粘度が高いため、適正な濃度で使用しないと循環不良や冷却効率の低下がある

対象装置に対する
使用上の注意

原液での使用は避け、必ず水道水で希釈してください。純水は使用しないでください。(一部機種を除く)
熱媒体の性能を維持するためにはpH管理、濃度管理が必要です。3~6カ月ごとの定期的な交換をお薦めします。
各熱媒体メーカーの技術資料をよくご確認の上、ご使用ください。


■チラーと熱媒体適合表
対象装置 低温用熱媒体
冷却水循環装置 CA-3000・4000型シリーズ
大型冷却水循環装置シリーズ
ナイブライン® 不可
上記を除く冷却水循環装置 CCA・CA・CAE・PFR型 ナイブライン® 使用可
低温恒温水循環装置 NCC・CTP型 装置使用時には水道水で希釈してください。純水は使用しないでください。希釈の際は、エチレングリコール、ナイブライン®は、凍結点が使用する温度より10℃程度低く、循環使用時は60%を超えない濃度にしてください。
低温恒温水槽 NCB型
プログラム恒温循環装置 PCC型
マグネチックスターラー付低温恒温水槽 PSL-1400・1820・2000型
プログラム恒温循環装置 PCC-7000S型

■循環先と熱媒体適合表
設定温度により使用できる低温用熱媒体の種類、濃度は変ります。マイナス温度域では、高濃度ほど粘度が上昇し、循環流量や冷却能力の低下が発生し、低濃度の場合、温度帯によって氷結します。下記表を参考に適正濃度でご使用ください。

●配管内の圧力損失が小さい場合
例:ロータリーエバポレーター、カラム、電気泳動槽。
粘性の高いブラインを、マイナス温度で循環することができます。

● 配管内の圧力損失が大きい場合
例:配管が長い、循環先が複数台ある、揚程差がある。ブラインの流量低下など多くの影響が生じます。凍結温度をご確認の上、低濃度にして循環してください。

●循環先が工作機械の場合
金属配管による循環、部材、熱交換部の循環先内径がφ6mm以内と圧力損失を大きくする要因が多くあります。その場合は使用温度範囲を狭めてご使用ください。

※エバポレーターへの循環:N-1300型、揚程1m、配管長片道2m、保冷ホース内径φ9mm
※産業機械、分析装置などへの循環:循環先内径φ6mm以上
※この表のデータは低温恒温水槽や冷却水循環装置の温度調節精度や冷却能力、循環能力の性能値を保証するものではなく、循環させた際に循環先で最低限の熱交換が行なえる実績値です。配管内の圧力損失が大きくなると熱媒体の流量低下により推奨温度では循環できなくなる可能性があります。


製品名 ナイブライン®濃度計
製品コードNo. 277860
価格(税別) ¥54,000
日常管理が容易にできる濃度計です。1~2滴のサンプルで0~100%(wt%)の濃度測定ができます。濃度と凍結温度のダブル目盛タイプです。

※測定精度は濃度で±2%、凍結温度で±2℃以内です。ただし、不純物を多量に含む液ではこれよりも精度が低くなることがあります。


低温用熱媒体の物性データ

ナイブライン®Z-1型・NFP型

凍結点
粘度(Z-1型)
粘度(NFP型)点
■温度と比重との関係
ナイブライン® Z-1型

ナイブライン® NFP型
循環時の流量例(冷却水循環装置CA-1116A型)
液温(℃) ナイブライン®Z-1型 水道水と Z-1型の流量差※
20 12.5L/min -2.8L/min
10 11.2L/min -4.1L/min
0 9.2L/min -6.2L/min
-10 7.6L/min -7.8L/min
-20 4.8L/min -10.5L/min
液温(℃) ナイブライン®NFP型 水道水とNFP型の流量差※
20 12.8L/min -2.5L/min
10 10.4L/min -4.9L/min
0 8.3L/min -7.0L/min
-10 6.6L/min -8.8L/min
-20 3.0L/min -12.3L/min
  ナイブライン®Z-1型・NFP型は粘度が高いため、マイナス温度域では流量が低下します。マイナス温度域で循環を行なう際には水道水による希釈が必要になりますので粘度データを参考に希釈を行なってください。マイナス温度域での循環は、水道水による希釈を行なうと粘度は低下します。
※液温0℃以下はエタノールとZ-1型あるいはNFP型の流量差です。
条件:バルブ全開 AC100V 50Hz。水道水14℃、ナイブライン®は原液。



■ナイブライン®に関して

Q:ナイブライン®Z-1型の成分を教えてください。

A:主成分がエチレングリコールで、その他に防腐剤や防錆剤などが配合されています。

Q:ナイブライン®Z-1型とNFP型の違いはなんですか?

A:ナイブライン®Z-1型の主成分はエチレングリコール、NFP型はプロピレングリコールです。
主成分がナイブライン®Z‐1型(エチレングリコール)、NFP型はプロピレングリコールでPRTRの対象にはなりません。ナイブライン®NFP型は比較的高温仕様の熱媒体ですので、マイナス温度ではNFP型の割合を多くする必要があり、粘度も高くなります。成分組成が違いますので物性も違ってきます。弊社では通常はZ-1型をお薦めしています。
※PRTR制度とは
有害性が疑われるような化学物質が、どこから、どのくらい、環境(大気・水域・土壌など)中へ排出されているか(排出量)、廃棄物などとして移動しているか(移動量)を把握し、集計・公表する仕組み。

Q:ナイブライン®Z-1型とNFP型は何色ですか?

A:ナイブライン®Z-1型は、青色。NFP型はピンク色です。

Q:ナイブライン®安全データシートはいただけますか?

A:アイラ・カスタマーセンターで製品安全データシート(MSDS)をご用意しています。
ご希望のお客様は、メール・郵送でお送りしていますのでお問合せください。

■ナイブライン®の使用方法

Q:ナイブライン®の使用割合を教えてください。

A:ナイブライン®の効果を出すために40%~50%の割合を目安としてください。当社で販売している不凍液ナイブライン®はエチレングリコールを主成分にしていますが、防錆剤や防腐剤が入っていますので、それらの効果を出すために40%~50%の割合が必要となります。ナイブラインと水との割合は使用温度によって多少変わりますが、-5度程度までであればナイブライン40%、それ以下の温度はナイブライン50%を目安に使用して下さい。-20℃まで下げる場合、凍ってしまう可能性もありますのでナイブラインの割合を60%程度にしてもかまいませんが、ナイブラインの割合が多くなりますと粘度が高くなり循環しにくいという問題もありますので、様子を見ながらご使用ください。

補足
・冷却コイルなどに氷が付いてしまう場合 水とナイブライン®の状態で氷が付くようでしたら、ナイブラインの割合を増やしてください。
ただし、ナイブライン®の割合が多すぎると粘度が上がってしまうので、ナイブライン®と水の比率が7:3以上にならないよう調節してください。

参考
ナイブライン® Z‐1型を使用する際の濃度の参考
 温度設定が室温以上の場合:35%
 温度設定が-5℃~室温の場合:40%
 温度設定が-15~-5℃の場合:50%
 温度設定が-20~-15℃の場合:60%

■ナイブライン®の取扱い上の注意点

Q:ナイブライン®の製品安全データシート(MSDS)に危険性に関しての項目がありますが、取扱う際の注意点はありますか?

A:通常、水槽に入れて使用する場合は蒸発もほとんどないので危険な物質ではありません。 MSDSはその成分そのものが無害かそうでないかを物性的に表現しています。ナイブライン®はエチレングリコールを主成分としており、加熱して発生した蒸気を大量に吸い込む、または大量に飲み込むようなことがあれば危険ですが、低温ではほとんど揮発しません。高温になると僅かながら蒸気がでます。蒸気は毒物に指定されていますので、換気のない密閉した部屋で使わないようにMSDSの「取扱い」部に注意事項として規定されています。

■ナイブライン®のメンテナンス

Q:ナイブライン®の交換時期はどの程度になるでしょうか?

A:使用環境にもよりますが、半年を目安として交換を行なってください。

Q:ナイブライン®の劣化・交換の判断基準はありますか?

A:劣化、変質については明確な基準はありません。異臭や液のにごり、変色、著しい変性で判断するか、もしくは定期的に分析して管理する方法になります。ナイブライン®のメーカーでは定期的(1回/月)な管理として、比重、pHを推奨されています。 先ず、初回ご使用時の希釈濃度の比重とpH値を記録しておき、定期管理時にそのご確認と調整をしていただくことになります。

Q:ナイブライン®の洗浄はどのように行えばいいでしょうか?

A:ナイブライン®は排水規制により下水道へそのまま流すことが出来ません。不凍液ナイブライン®に使用している主成分は、エチレングリコールなので水に溶解してしまうので洗浄する事が出来ます。ただし、ナイブライン®は排水規制により下水道へそのまま流すことが出来ませんので、産業廃棄物として廃棄する必要があります。

■ナイブライン®の廃棄方法

Q:ナイブライン®の廃液の処分方法を教えてください。

A:産業廃棄物として廃棄する必要があります。 不凍液ナイブライン®に使用している主成分は、エチレングリコールで水に溶解するため水で洗浄する事が出来ます。ただし、ナイブライン®及びエチレングリコールは水質汚濁防止法の規制対象(主にBOD、COD、pH)となるので下水道へそのまま流すことが出来ません。産業廃棄物として廃棄する必要があります。直接排水するためには、5000~10000倍に希釈する必要があります。

Q:ナイブライン®を拭き取ったものは一般ゴミとして廃棄することは可能でしょうか?

非引火性で消防法上の危険物には該当されていません。 一般ごみで良いかは、お客様の社内規則もあると思いますので、製品安全データシートなどでご確認ください。