循環水・熱媒体ってなに?

チラーで循環する液をチラー水と呼びます。
チラー水とは、チラーで温調された水・ブラインのことで、発熱物をある一定温度にまで冷却したい、恒温したいといった用途で使用します。
チラー水の種類は、一般家庭で蛇口をひねれば出る水道水、純度の高い脱イオン水(イオン交換水)、水道水に含まれる不純物を除去するため蒸留して精製される蒸留水、軟水樹脂を通してカルシウム塩類、マグネシウム塩類の含有量の少ない軟水、RO膜を通したRO水、超純水製造装置で作られる超純水といった、いわゆる「水」の類。(脱イオン水、蒸留水、軟水、RO水を総称して「純水」と一般的に呼ばれています。)

また、クーラント、LLCといった不凍液の類、ナイブライン®、エチレングリコール、プロピレングルコールなどのグリコール系。エタノール、メタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系。フロリナート™、ガルデン®などのフッ素系。
シリコンオイル系や炭化水素系などといった熱媒体も市販されています。

どの種類のチラー水を使用するかは、設定温度や社内における安全性に適合するかどうか、電気伝導度、絶縁性、入手性など含め選定されます。一般的には、室温近辺での温調では水道水、10℃以下に設定の場合はグリコール系熱媒体かアルコール系熱媒体が使われますが、近年は社内安全基準が強化され、引火点が低いアルコール系熱媒体は敬遠される傾向があります。

種類

水系

水道水:一般家庭に供給される水

消毒のために少量の塩素分が含まれるので、純水と比較すると腐りにくい特長があります。カルシウム、マグネシウムなどのミネラル分も含まれ、飲料水として活用されています。純水を含め、水と定義された全ての水は、粘度が低く熱容量が大きいので、循環ポンプの能力や冷却能力が最大限に生かされます。チラーで使用する場合は設定温度10℃以上で使用します。(CA大型シリーズは設定温度5℃以上)

精製水:蒸留や濾過・イオン交換などを用いた、比較的純粋な水

精製水は、製造業者によって不純物濃度などに独自の基準が設けられている場合があります。
1.医療用精製水:日本薬局方に定められたもの。
2.工業用精製水:各業者独自の基準により製造工程を簡略化しており、医療用には不適であるものの安価なもの。

脱イオン水(イオン交換水):イオン交換樹脂を通過した水

水道水中に溶存しているイオン化物質がほとんど除去された水を指します。他の方法と比較して最も低い電気伝導率の水質になります。

蒸留水:蒸留された水

水道水中に溶存している無機物(溶存ガスを含む)、有機物、微粒子状態の無機および有機物質、懸濁物質などの不純物が平均的に除去された水を指します。

軟水:軟水器を通した水

軟水器や軟水樹脂を通過することにより、硬度成分が除去された水を指します。

RO水:RO膜を通した水

水道水を加圧して高分子膜(RO膜)に透過させ、無機イオン化物質、有機物コロイド状物質のほとんどが除去された水を指します。

低温用熱媒体

メタノール

安価で容易に入手できます。融点が低くマイナス温度域になっても粘度が低いので、循環ポンプ能力と冷却能力は最大限に生かされます。ただし、引火点が低く臭気を伴うため、使用の際には十分な換気が必要です。

比重 0.79g/cm3
比熱 0.60cal/g・℃(at20℃)
凝固点 -98℃
引火点 12℃

エタノール

メタノールと同様、比較的安価で容易に入手できます。融点が低くマイナス温度域になっても粘度が低いので、循環ポンプ能力と冷却能力は最大限に生かされます。ただし、引火点が低く臭気を伴うため、使用の際には十分な換気が必要です。

比重 0.79g/cm3
比熱 0.57cal/g・℃(at20℃)
凝固点 -117℃
引火点 13℃

ナイブライン®

Z-1型

エチレングリコールに比べ金属に対する耐食性に優れます。引火点がないので、エタノールなどのアルコール系に比べ取扱い、安全性に優れます。また、PRTR法に抵触しません。

比重 1.10g/cm3
比熱 0.67cal/g・℃(at20℃)
凝固点 -40℃以下
引火点 なし

4kg

製品コードNo. 263500
価 格 ¥9,500

20kg

製品コードNo. 182910
価 格 ¥21,000
NFP型

プロピレングルコールを主成分とし、食品添加物公定管理書に記載されている物質で構成されています。金属に対する耐食性に優れます。引火点がないので、エタノールなどのアルコール系に比べ取扱い、安全性に優れます。また、PRTR法に抵触しません。

比重 1.10g/cm3
比熱 0.8cal/g・℃(at20℃)
凝固点 -40℃以下
引火点 なし

18kg

製品コードNo. 225030
価 格 ¥21,000

エタブライン®

EC-Z型

食品冷凍剤として経済産業省の承認を得ており、安全性が高い熱媒体です。主成分はエタノールですが、60wt%未満の濃度ですので、消防法上の危険物には該当しません。また、マイナス温度域においては低粘度で、温度による粘度変化が小さいことが特長です。

比重 0.928g/cm3
流動点 -65℃以下
引火点 23.8℃

15kg

製品コードNo. 225040
価 格 ¥28,000

バーレルシリコーンフルード®

M-2型

使用できる機種はCA-1115F・F2型CA-2600F・F2型と限定されますが、マイナス温度域でも低粘度で温度による粘度変化が小さいことが特長です。よって、マイナス温度域での循環においても、循環量が確保され、冷却能力の低下がほとんどなく、チラーそのものの能力を温度帯問わず発揮できます。また、電気絶縁油(50mm2/s)として使用することができますので、配管内や循環先で静電気を防ぎたい事例などでの使用に適します。

比重 0.872g/cm3
比熱 0.41cal/g・℃(at20℃)
流動点 -85℃以下
引火点 90℃

1kg

製品コードNo. 211710
価 格 ¥6,000

17kg

製品コードNo. 211720
価 格 ¥85,000

エチレングリコール

安価で入手が容易な無色無臭の熱媒体です。水で希釈しての濃度調整が容易で、主に-10~10℃までの温度帯で使用されることが一般的です。

比重 1.12g/cm3
比熱 0.561cal/g・℃(at20℃)
凝固点 -13℃
引火点 121℃