チラーってなに?
チラーとは
チラーは、水(液:低温熱媒体)を循環させて目的の試料、や装置(装置の一部)を冷却または加熱、温度制御する装置の総称です。
おもに冷却することを目的とすることが多いことから【Chiller(chill=冷やす)】と呼ばれています。水道水をそのまま装置に流して冷やしたりすることもありますが、代わりに冷凍機やヒータを用いて水(液)を温度調節して循環させます。
当社では、冷水チラー(冷水循環装置)、温水チラー(温水循環装置)として販売しています。
冷水チラーの種類
チラーは、目的の試料または装置(装置の一部)から熱を奪い冷却します。奪った熱はチラー自身が排熱を行なう必要があります。
チラーの冷凍機には、2種類の排熱方法(空冷式と水冷式)がありそれぞれ選択ができます。
空冷式冷凍機 | 水冷式冷凍機 |
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チラー内にファンモーターを内蔵しており、設置が簡単です。室内に排熱が発生するので、狭い場所では排気設備が必要になることがあります。 |
冷凍機用冷却水が必要になります。冷却効率に優れていて、室内に排熱を発生させません。 |
EYELA空冷式冷凍機搭載製品 | EYELA水冷式冷凍機搭載製品 |
ACE-2000型、CCA-1112A・S型、CA-1116A型、CA-1113・1330型、CA-1115型シリーズ CAE型シリーズ、CA-2600・2610型シリーズ CA-3110・CA-4310型シリーズ、NCC-3000型シリーズ、CTP-1000・3000型、NCB-1210A・B型、NCB-2410型 |
CA-3310・CA-4310型シリーズ NCC-3100型シリーズ |
また、循環方式に関しても2種類の方式(開放系と密閉系)があります。
チラーで温調された水(液)をどこに循環させるかによって、チラー内部の構造が変わってきます。
「密閉された熱交換器のような循環先」または「お風呂の様な水槽」によって選択できます。
密閉系循環方式(密閉された熱交換器のような循環先) | 開放系循環方式(お風呂の様な水槽) |
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EYELA密閉系循環方式のチラー | EYELA開放系循環方式のチラー |
ACE-2000型、CCA-1112A・S型、CA-1116A型、CA-1113・1330型、CA-1115型シリーズ CAE型シリーズ、CA-2600・2610型シリーズ CA-3110・4110型シリーズ、CA-3310・4310型シリーズ、NCC型シリーズ、NCB-1210A・B型、NCB-2410型、HS型シリーズ(温水チラー) |
CTP-1000・3000型 |
チラーの使用例とその導入のメリット
半導体製造分野
納入事例
洗浄装置、プリンティングマシン、自動はんだ付装置、スパッタリング装置、イオンプレーティング装置、マスクプランク製造装置、パターン形成装置、レジスト処理装置、エッチング装置、水冷ペルチェの冷却、薄膜形成機、ウェハ検査装置、ダイシングマシン、グラインダー、ポリッシングマシン、ラッピング装置、パッケージング装置など
産業機械・工作機械
納入事例
レーザー加工機、プラズマ溶接機、抵抗溶接機、自動包装機、金型の冷却、印刷機械、メッキ槽、フィルム・チューブ引出装置、射出成型機、混練機、研削盤、電気炉の冷却、乳化機、高温真空炉の冷却、精密研磨、研削機、食品加工装置など
- 研磨機:研磨する時に発生する熱の温調に使用
- 研磨製品の品質が安定します
- 樹脂成型機:射出成型機ノズル部分の冷却に使用
- 出来上がり製品の品質が安定します
- 食品加工装置:食品の成型、保温に使用
- 食品の品質を安定させます
分析装置
納入事例
X線回折装置、粘度計の恒温、原子吸光光度計、電子顕微鏡の光源部、オートサンプラー恒温部、質量分析計の拡散ポンプ、元素分析装置、発光分析装置、ICP発光分光分析装置の光源部、物理量・物性測定装置、赤外線分光光度計の発熱部、MASS、GC、LC、FT/IR、NMRなど
- 電子顕微鏡:電子顕微鏡の光源部熱源の冷却に使用
- 光源部の故障が少なくなります